DEATH NOTE 第三部


Page.1「一年」


それは、月が怪しく、まるで1年前までこの世に存在した月の名を持つ神をたたえるか のように光り輝き続けている時の話だった。

井出「・・・しかしまたここに来ることになるとはな・・・」
松田「そうっすねえ・・・」
井出「できればもうこんなところにはきたくなかったが・・・」
山本「何でですか?」
松田「いや・・・まあ、ちょっとしたことがな・・・」
山本「それにしてもLって自分はぜんぜん出てきませんよね。まあ3日前に、部下を向かわせます、見たいなこといってた時点でこないのは分かってましたけど・・・」

3日前

宗教の信者のような者たちが、山に行列を作っている。
「・・・今日でもうあれから一年。やはりキラ様は・・」
謎の女性「いけません。疑ってはなりません。きっとこの一年は休んでいただけです。信じるのです。そして・・・祈るのです。そうすれば、この思いは必ずキラ様に伝わるでしょう」
信者「・・・わかりました」

どうやらここにいる人たちはキラを信じ、たたえているようだ。キラ教、とでもいうのだろうか。

一同「キラ様・・・」

警察
ニア「皆さんLです。私が独自に追ってきた犯罪グループが三日後、1月31日にYB倉庫(イエローボックス)麻薬取引(パーティ)をします。」
YB倉庫、そこは1年前、キラが滅びた場所である。
山本(L・・・この一年でキラが突然いなくなり世の中は想像もできなかったほどに荒れた。犯罪はキラがいた当時の十倍以上にまで増え、裏で悪が栄えるようになった。もしLがいなかったら・・・世の中を元に戻せるものはいなかっただろう。L、やっぱりすごい・・・キラがいなくなったのはLに負けたからか?)

ここにいるメンバーと、当時はニアと呼ばれていたがLのあとを継いだ現L、そしてその部下たちは1年前のキラを追い続け、それに勝ったものたちである。それから一人、メンバーが加わってはいるが。

ニア「この麻薬取引グループは世界規模の組織です。犯罪のプロ、とでも言うような人たちですから慎重に気づかれないようにします」
山本(Lが探し出すのに半年もかかった組織・・・)
相沢「分かった。ではL、我々はどうすればいい?」
ニア「今この会議に参加している5人は現地へ出向くとして、あと、警官部隊を30人ほどつれてきてください。できますね?」
相沢「・・・・・・」

できますか?ではなくできますね?と決めてかかるこの態度は相変わらずのようだ。
相沢「・・・わかった、そのくらいはどうにかなる。」
ニア「ありがとうございます。協力してくれると信じてました」

白々しい。というよりもうそっぽい。

ニア「それから当日はジェバンニたちをそちらへ向かわせますので」
山本(え・・・?自分では動かないのかよ・・・)

これが新メンバーの山本である。なれないうちはLに対して戸惑いや苛立ちを隠せないものも多い。自分たちは命がけで捜査しているにもかかわらず一人だけ表に出てこないというのは確かに不信感を抱くだろう。事実、現在ここにいる山本以外のメンバーもはじめはLを疑っていたのだから。

相沢「わかった、こっちもそれに合わせて準備をする」
ニア「お願いします」



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